茶の湯的 ・ 建築 庭園 町並み観賞録

 
 
 
 

いしかわ県政しいのき迎賓館 (旧石川県庁舎) ~石川県金沢市~

石川四高記念文化交流館の東隣に建ついしかわ県政しいのき迎賓館は、大正13年(1924)に石川県庁の庁舎として建てられた洋館です。

666.jpg




設計は、国会議事堂建設に携わった大蔵省の技師・矢橋賢吉によります。鉄筋コンクリート造3階建てで、モダニズムを基調としながらも、外壁にはスクラッチタイルを貼り、細部にも細かい意匠が見られるなど、装飾的な外観が印象的です。

631.jpg




コンクリート造建築としては北陸地方初、非様式的な近代建築としては金沢初のものでした。

629.jpg




電気、暖房、水洗便所といった、当時の最新設備を導入した建築でもありました。

664_20160724164955d22.jpg




正面玄関の扉。下部に鉄板が打ちつけられ、重厚な趣き。

663.jpg




建物は平成15年(2003)に県庁が新庁舎へ移転した後に改築され、現在では飲食店や会議室等の入る複合施設となっています。

639.jpg




大理石による重厚な手摺が見事な階段室。

646_201607241652040f6.jpg





658_201607241652000cb.jpg




踊場の壁面も、大理石やタイルを使用した、凝ったデザインになっています。

661.jpg




階段室3階部分にあるステンドグラス。鮮やかな青と幾何学的な模様が美しい。

656.jpg




内部の部屋のほとんどは一般に公開されていませんが、3階中央の部屋は休憩所として開放されています。

651_201607241654314db.jpg




652_201607241654325fd.jpg




こちらの壁面にも、美しいステンドグラスが見られます。ステンドグラスは大正期に国内でも生産されるようになり、当時の公共建築に積極的に用いられました。

650.jpg




建物の北側は大きく改造されていますが、三階北側の窓は往時の面影を残しています。

649_20160724165159b6b.jpg




建物北側はガラス張りの現代建築へと姿を変えていますが、県庁として使用されていた頃は略中字形の平面をしていたそうです。

662.jpg


次回は同じく金沢市内の、にし茶屋街の町並みを歩きます。

スポンサーサイト
 
 
 
 

石川四高記念文化交流館 (旧第四高等中学校本館) ~石川県金沢市~

金沢市役所の向かいにある石川四高記念文化交流館は、明治26年(1893)、旧第四高等中学校本館として建てられた煉瓦造の洋館です。現在は西半分が石川四校記念館、東半分が石川近代文学館となり、一般公開されています。

621.jpg




整然と窓が並ぶ外観、屋根には煙突がそびえています。

626.jpg




両翼の先端には左右対称に張出しが設けられています。明治~大正期の公共建築によく見られる様式です。

623_20160723115758a64.jpg




玄関。窓上に煉瓦による繊細な意匠が見られます。

586.jpg




一階廊下。床は菱型状にタイルが貼られています。

609_2016072311575478b.jpg




一階・石川四校記念館の展示室。第四高等中学校の歴史に関する史料が展示されています。

592_20160723115310231.jpg




展示室にある古い書棚。中には、明治20年(1887)の開校式にあたって地元有志者から寄贈されたブリタニカ百科事典が並んでいます。

593.jpg




古い電話機や蓄音機も。

590_20160723115308f26.jpg




石川四高記念文化交流館の建物は明治22年(1889)、当時の文部技師・山口半六と久留正道の設計により着工、2年後の明治24年に完成しました。

589_20160723115307019.jpg




608_20160723115504888.jpg




創建当初は第四高等中学校の本館でしたが、明治27年に第四高等学校と名を変え、昭和25年(1950)の閉校まで校舎として使用されていました。

596_20160723115459bcb.jpg




605_20160723115502068.jpg




二階では当時の教室が再現されています。

599_201607231155019ce.jpg




612_20160723115755dc0.jpg




昭和25年(1950)に閉校した第四高等学校ですが、建物はその後も金沢大学理学部、金沢地方裁判所、石川県立郷土資料館などに使用され、昭和44年(1969)には国の重要文化財に指定されています。

584_20160723120524aff.jpg


次回は、石川四高記念文化交流館の東隣に建つ、石川県政記念しいのき迎賓館(旧石川県庁舎)を訪れます。

 
 
 
 

高岡市街の近代建築群 ~富山県高岡市~

山町筋金屋町の古い町並みが有名な高岡には、明治~昭和初期に建てられた多くの近代建築が残ります。
※一部山町筋の記事と重複する物件があります

県道23号線(昭和通り)沿いに建ち並ぶ、昭和9年(1934)築の大村三書堂印房(右)と、和田屋(左、建築年不詳)。

257_201607142013095bd.jpg




同じく県道沿いにあるアール・デコ調の、おだけやスポーツ。昭和9年(1934)スポーツ用品店にとして創業したそうで、現在の建物もその頃建てられたものと思われます。

264_201607142013099a3.jpg




山町筋にある、室崎商衡(株)。明治33年(1900)に建てられ、昭和10年(1935)に看板部分が付け加えられたようです。

312_201607142013129cc.jpg




山町筋にある、個人宅。建築年代は不詳ですが、戦前のものと思われます。

290_20160717164306e4f.jpg




山町筋にある、井波屋仏壇店。明治38年(1905)築。

314_20160714201314830.jpg




山町筋にある富山銀行本店。大正4年(1914)築。東京駅を手掛けた辰野金吾の監修のもと、清水組(現在の清水建設)の田辺淳吉が設計しました。

331.jpg




一番町にある宮崎商店。昭和10年(1935)築、スクラッチタイル貼りの立派な看板建築です。

338.jpg




県道23号線沿いを北西へ進むと、看板建築が点在しています。

398_20160714202312a36.jpg




県道沿いの個人宅。以前は何かのお店だったのでしょうか。

362_20160714202311ce3.jpg




天野商店(奥)と屋号不明の魚屋(左)。どちらも立派な看板建築です。

400_20160717161959f3f.jpg




二番町の看板建築。高岡には外壁に銅板を貼った看板建築が多く見られます。

419.jpg




坂下町交差点にある福尾商店。明治33年(1900)築の、高岡で最も古い洋風建築の一つです。

426.jpg




福尾商店の真向かいにある内田寝具店。意匠が似ていることから、福尾商店と同時期に建てられたと考えられているようですが、詳細は不明。

427_201607142035582e6.jpg




坂下町の前山洋服店。建築年代は不明ですが、二階部分の外観に凝った意匠が見られる、戦前の看板建築です。

431.jpg




高岡大仏すぐ近くの喫茶余里道。こちらも戦前のものと思われる看板建築で、妻の部分の彫刻が見事。

434_20160714203601413.jpg


高岡市街の近代建築をざっとご紹介しましたが、これ以外にも市街地や伏木地区、福岡地区にも立派な洋風建築が多数残っているようですので、興味のある方は事前に入念に調査してから訪問されることをお薦めします。
※高岡の近代建築についてはいこまいけ高岡さんに詳しく紹介されています。


次回は金沢に移動し、東茶屋街の古い町並みを歩きます。

 
 
 
 
プロフィール

Hakka

Author:Hakka
関東近郊を中心に、古い町並みや建築(近代建築中心です)、日本庭園を訪ねています。どうぞよろしくお願いします。
※建築は基本的に内部公開されているものを取り上げています。
※画像の無断転載はお断りします。

 
 
 
 
 
 
 
 
カテゴリ
 
 
 
 
検索フォーム
 
 
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 
 
 
 
QRコード
QR
 
 
Pagetop